うつ病は市民権を得ても”理解”されることはない





正確には“理解”ではなく“共感”ですが、今の時代、うつ病という病気は幸か不幸かかなり一般化しています。いまやうつ病という言葉を知らない人は世代問わずいないといってもいいくらいです。会社でもうつ予防のための取り組みがあったりなど、日本のかかえる社会問題としても知られています。

それほど身近になったうつ病ですが、うつ病の人が健常者から一定の理解(くどいようですが、正確には「共感」です)を得ているとは思えませんし、得られるとも思えません。確かに昔に比べるとうつ病患者に対する風当たりは弱くなったものの、世の中の大半の人はうつ病になったことがない人達です。なったことがないということは、それだけうつ病の人の気持ちを想像することは難しく共感できる材料ももっていないということになります。うつ病は単に気分がのらないとかそういうレベルのものではなく、なってみないとわからない、人によってはまるで永遠に続く生き地獄のような苦しみを味わうようなものだったりするのです。

うつ病患者の心は常に孤独である

うつ病患者は心のどこかで誰かの理解を求めているものだと私は思います。なぜならうつ病はそういった思考が影響して成立すると思うからです。しかしこの記事で書いているように、人は他人を理解することはできません。うつ病患者は誰かの理解を求める限りずっと孤独で、抜け出すことが困難であると思います。うつ病から抜け出すには本人が認識している、見えている世界と現実のギャップを埋めて正していかなければなりません。

いくら社会がうつ病患者を受け入れる方向に流れていったとしても結局本人が変わるために行動を起こす必要があることについては変わらないと私は思います。もちろんうつ病になった人を休ませて上げることも大切です。しかし私はうつ病になってしまうような不幸な思想をもってしまう環境や教育、価値観の改善が対応すべき重要事項だと思うのです。

うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち
田中 圭一
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