面白いところ

広大な宇宙をさまよえる

主に宇宙船にのって宇宙を旅している時です。個人的にはこれが一番面白かったというか…よかったところです。ベセスダお得意のランダムイベントもここに多く実装されているようで、通りすがりの別の宇宙船から交信が入ったり、突然海賊にからまれたり、どこかの別勢力同士の戦闘に出くわして参戦したり。そして星間をふらふらしつつ時々気になった星に降り立って風景を眺めながら歩き回って鉱物を採取したり洞窟に入ったりして物資を集めたり自分だけの拠点を作ったり。宇宙版マインクラフトというか、宇宙にロマンを感じつつどこかの星に自分だけの秘密基地みたいなのを作って、また別の星にでかけてっていう一種のスローライフみたいなゲームが妙に癖になる感じでした。これは今までのベセスダゲーの中でも感じたこともない感覚でありならがも、ベセスダのいいところが調和している部分でもあったので良かったと思う点です。
ロマンがある

「宇宙探索。未知の惑星へ」もうこれだけで十分にロマンです。宇宙にロマンを感じる人ならきっと感じるんじゃないでしょうか。宇宙船に乗って巨大なエンジンをふかしながら宇宙空間をかけているだけでもこう、なんか来る感じがあります。正直説明ができなくて恐縮なのですが、ネットサーフィンならぬ宇宙サーフィンをしている感じというか、それだけでも時間を食われます。そして惑星に降り立った時の到達感というか、新天地に降り立った感動というか。そこから見える景色は宇宙にロマンをはせていた人間にとってはたまらない風景でした。衛星に降り立てば目の前にはおっきな惑星がヌーンと浮かんでいて、大気もない地表からくっきりと見えます。それはとても美しく、圧倒されます。
後は主人公がしゃべらないところもグッド。会話が多いんですけど、やっぱり選んだ会話の音声は脳内でやった方がしっくりきますね。
主人公にほとんど色がついていないところもまたグッド。バルダーズゲート3の主人公をも凌駕するダントツに薄いほぼ白紙状態の主人公です。またいくつかのTraitsのようなバックグラウンドを設定でき、それによって分岐も変わるようで、バリエーションもあります。何者でもないから何者にでもなれる。このあたりがオブリっぽい感じがしました。
面白くないところ
ゲームプレイに一貫性がなく細切れになっているところ

ベセスダのやりたいことを詰め込んでいていろいろできる分、何のゲームをやっているのかよくわからなくなります。RPGなのかクラフトなのかハクスラなのかサンドボックスなのかシューティングなのか、おそらくこれ全部なんですが、それぞれがちらばってしまっていてまとまりがなくゲームプレイに一貫性を持たせるのが難しいです。後述にもありますが大量にロード画面を刻んでくるので各コンテンツを細切れにちまちまと味わうようなゲーム体験になってしまっており集中して一つの要素を遊ぶことも難しく一体何のゲームなのかよくわからない、という感覚すらあります。
それに加えて面白さを理解するのに時間がかかること。これだけやることが多くかつ多岐にわたってしまうようになるとプレイヤーにとってこのゲームの何が面白いのか、を発見するということに単純に時間を要します。なぜそんなに時間がかかるのかという面白さをゲームプレイの中で誘導する仕組みがほとんどなく「自分で探索して自分で面白いことを発見して勝手に楽しんでね!」という感じのスタイルで、まさにゲームとの根競べなのです。
基本的にチュートリアルがなく放任主義的なベセスダの昔からのスタイルではありますが、それが探索や冒険に重きを置いたベセスダゲー特有の面白さで自由さでもありました。しかし今回は逆にこれらの要素が大きな壁になってしまっているように思います。ゲーム性がRPGに一貫していたころまでなら通用したのですが、今作は前述した拠点構築をはじめとした複合的な機能を統合したゲームでかつ細切れになっていることが要因でプレイヤーがゲーム内で「遊び方の迷子」になります。
それでもなんとかこのゲームの面白さを見出し、迷子から生還できれば楽しめるのだと思いますが、わたくし現在13時間ほど遊んで、正直もう結構きついです。宇宙で迷子ですよ。つまらないという事はないのですが…飴をほおばって5秒くらいで吐き出してまた別の飴を5秒舐めてはきだして…いやまだ舐めたいんだけど…みたいな欲求不満感が強くあります。ひょっとしたら初めてベセスダのゲーム途中リタイアになるかもしれない…Fo4ですらメインストーリーはやりきったんですがね…
誰か、どう遊んだら面白くなったかもし「フック」を知っていたら教えてください。海賊だけに
ファストトラベル、ロードの多さにいろいろと辟易する

正直これが前述、後述の問題点も含めてすべての根本にある気がします
何をするにもファストラベルしないといけないくらいファストトラベルしまくるので、いちいち没入感がそがれていきます。じゃぁファストトラベル使わなきゃいいじゃん、と思うかもしれません、が…
徒歩で直接行ける範囲が狭すぎる
ここが過去作との決定的な違いで、損失だとも思っています。過去作はソルスセイムなどの別ワールドに行くことを除けば基本世界のほとんどを徒歩で到達可能だったんです。しかしこれが今作はできない。徒歩でいけるのは1つの星の1つの着陸エリア周辺だけです。ほかのエリアに行こうとしたり別の星に行こうとすればファストトラベルは必須です。
「宇宙船で移動すればファストトラベルなしでもいけるじゃん」という既プレイの人もいると思いますが、そういう問題ではないというか、それはそれでファストトラベルをさらにめんどくさくしただけのただの苦行なんですよ。
まず宇宙船の離着陸には必ずカットシーン、そしてロードが入ります。そしてそうやってでた宇宙空間は自由に移動できないんですよ。プレイヤーが自由に宇宙線を操作して移動できる範囲はファストトラベルした惑星の周りだけです。システム的な話をすると、惑星の空間ごとにセルが分かれているんですよね。宇宙はつながってないんです。
この空間で直接宇宙線を動かしてできるのは時々発生するランダムイベントのドッグファイトと宇宙線のドッキングくらいしかなく、大気圏突入もできないしその星の衛星にすらも直接飛んでいけない。後はただ惑星の周りを無意味に飛んでいるだけです。浮いている解いた方が体感的には近いかも。宇宙の大きさ自体はかなり大きいので、いくら全速力で宇宙船を走らせても本当に移動しているかどうかわからないくらいなのです。
なので「どこか別の星に行きたい」と思ったらファストトラベルするかフッドメニューから近隣の惑星をポイントし[移動]というボタンを押し続けて別惑星のセルに移動するしかなく結局手順を面倒にしたファストトラベルでしかないわけです。
つまり「ファストトラベルをしないで宇宙船を使えばいい」、というのは
1.宇宙線にのって離陸する
2.フッドメニューから惑星を選択してセル移動を目的の惑星まで繰り返す
3.目的の星の着陸地点をメニューから選択してセル移動する
というセル移動作業ゲーをするということであり、余計にロード画面をはさむだけなのでファストトラベルの方がずっとましなわけです。
ファストトラベルを多用するプレイにならざるをえない
別の星いってどこかの施設に入ってまた別の星いって徒歩でなんもないだだっぴろいフィールドを歩いて洞窟入って元の星に報告に戻って…星の移動、別フィールドのロケーションに移動するのにファストラベルをするか冗長なセル移動ゲーをするしかないので一つのクエストの間に何回ロード画面を挟んだかわかりません。単純なお使いクエストすら例外ではなく、「この雑誌買ってきて!」てお使いを頼まれ別の星の施設にいるベンダーから雑誌買ってまた元の星に戻って…終わり。メインでもサブでもお使いでも基本こんな感じなのでとんでもなく線型的で単調、作業的に感じます。
またクエスト中にどんどん別のクエストが発生していくんですが、クエストログもどこどこへむかえ程度の情報しか残らないのでちょっとでも放置してるともうそのクエストがどんな理由で沸いたのか忘れてしまいます。かといって忘れないようにと今のクエストを保留してわいたクエストに切り替えて…ってやっているとやっぱりその先でもクエストがわいてきます。
しまいには「今自分はどこにいてなんのためにこれやってるんだっけ」とクエストの情報が頭の中でごちゃっとしてわけわからん感じになります。クエストリストからクエストマーカーへ直接ファストトラベルできるんでクエストの場所がわからなくなるということはないです。ただこれだとわざわざ惑星をまたいでクエストを作る理由がないというか、ただめんどくさいうえに混乱を招いているだけ、という感じがします。
場所が惑星レベルで変わるっていうことがこういう情報の混乱を招くのか…とプレイしていて思いました。というかこれ、テスト段階で気づきませんか。覚えてらんないよって。今自分が何をしているかわかんなくなるよ、混乱するって。遊びづらくね?って。
また没入感においてもファストトラベルの多さが弊害になっていて、移動して移動してちょっと会話してまた移動してちょっとたまに戦闘してまた移動して…と、ファストトラベルと移動、NPCと会話しているだけの時間が多く気が付いたら1時間くらいたっていることもあります。でも別に面白くもないんですよ。ただひたすら作業感と虚無感だけがある。
細切れにセルが分かれているような造りになっているので、宇宙の広大なスケールに対してとても窮屈で狭く感じます。
星間移動くらいシームレスに移動したかったですね。なんのために重力ワープモードなのか。重力ワープモードにしてエンジン全開したらこう、ブワーってなって周りの風景がドラエモンの四次元ポケットみたいな感じになってめちゃくちゃ高速になって一気に目的の惑星まで飛ぶ、みたいな感じでシームレスに目的の星にいけるって感じでもよかったんじゃないかと思います。エンジンの問題なんでしょうかね?
探索が面白くない
ベセスダのオープンワールドゲームの醍醐味でもある探索ですが本作においてはロマンは感じるのもののあまり面白くないです。これが個人的にはマジできつい。
探索は主に惑星に上陸して行うのですが、一部のユニークな場所を除くとそのほとんどが自動生成されたもので星ごとに気候や景色、地形、鉱物や自生する動植物などのバリエーションはあるもののパターンも少なくランドマーク的なロケーションも一部のユニークな場所を除きランダムに生成されたものでしかなく最初の頃こそは感動でいっぱいになるものの、何度か上陸、探索すればパターンもわかってきてしまうため「あそこに行ったら何があるんだろう」という”わくわく”感が全然ありません。
このゲームにおいての”わくわく”要素は、惑星に降りた時のものではなくて宇宙で未発見の星系や惑星そのものを探索している時だと思いますが、その探索手段すらファストトラベルなのがやはり痛い。ここが宇宙船で直接移動して探せたらまた違っていたかもしれないです。
Skyrimでの赤鷲要塞などのようにユニークなロケーションがあって中にはユニーク装備が置かれていたりイベントがあるようなところはほぼほぼ存在しません。ほとんどのロケーションにそういった意味やストーリーがないのでそれを求めてわくわく冒険する元来のベセスダゲーの醍醐味がなくなってしまっています。
世界がつながってない。ファストトラベルしないとろくに移動できない世界
星系、惑星、惑星事に上陸するフィールドがそれぞれぶつ切りに区切られてしまっていて同じ世界、舞台のゲームをやっている感じが全然しません。
基本的に徒歩でそのまま進んで到達する、っていうことができるのは惑星から着陸したフィールドセル内くらいで、星全体をシームレスに徒歩で移動できるわけではありません。同じ星にも拘らず別のフィールドに移動するためにファストトラベルが必須で、地続き感が全然ないんですよ。
星一個丸まるでは広すぎて表現不可能だからという事が理由なんだと思いますが、過去作のすべてがつながっている広大なフィールドで冒険している感じが全然ないというのがかなり致命的だと感じています。
さらにそのフィールドすら着陸時にランダムに生成されたものでしかないため近くに着陸しても生成されたフィールド同士が実際的にもつながってすらもなく、発見できるロケーションも自動生成なので何度かやればパターンが付きてしまい数回行ったら飽きます。
世界そのものに説得力がなくハリボテ感、作り物感があり、世界観に浸るのも難しい内容になっています。
その他
拠点構築という要素について
Starfieldの問題というよりもFo4あたりからの拠点構築という要素についての話になるのですが、拠点構築はあいかわずというかゲームの要素としては独立して存在していてストーリーにシナジーしてこないので全くやらなくてもいいものなんですよね。それが自由といえば自由ではあるんですがやる必要がないとなるとプレイスタイル的にはほとんど手をつけない、ということもありえる造りになっているということになります。
つまりやらない人はとことんやらないですし、無駄な要素でもあるということでもあります。そのような点を考えても思うのですが拠点構築とストーリードライブ型のゲームってあまり相性があってないような気がします。
ロケーションやNPCありきのクエストが前提というのがベセスダのRPGだと思うんですけど、それとかみ合ってはいないと思うんですよ。FO4を例にするとユーザー自身が自由に土地を壊して作り替えていいですよ、というシステムにするということは必然的にNPCはそれらのあらゆる場所において依存ができず、それをもとにストーリーもクエストも作れない、ってことになってしまうと思うんですよね。
これ、クエストを作るチームにとってはすごく制約がきついっていうか、作りにくい要素なんじゃないかと思うんですよ。使える場所が限られていたら作れる物語だって限られるじゃないですか。となるとそれでクエストの多様性が失われて面白くなくなったとしても別におかしくはない気がします。
で、これそこまで犠牲にしてしてでも一緒にする必要ある?とおもうのですがどうなんでしょう。そこあなたたちの最大の売りでしたやん、って。それを自分でつぶしてますやんって。
なんでやねんと。
互いに干渉しないレベルならいいんですけど、やっぱりSkyrimのハースファイアくらいがちょうどいいと思っています。
で、StarfieldのそれはというとそんなFo4の反省点を踏まえて作ってきた拠点システム、という感じで、一つのワールドのほぼすべてのロケーションを拠点構築可としたことがよくなかったのなら、ワールドそのものを分散(惑星単位で分散)させれば全部解決しね?って感じで、1000以上の惑星という特大スケールのゲームになったのかなと勝手に想像しています。広大な土地、それも星丸ごとの莫大な土地が何百とあればユニーク居住区の数の制約もあってないようなものにできて、かつ拠点構築もほとんど制約を受けなくていいんじゃないか、みたいな。
でも実態としてはSkyrimやオブリの密度にしきつめられていたものを広大な点在する惑星に振り分けて薄めていしまっている感が強く、かえってアクセスが悪くなるし何より探索の発見の面白さが失われているいう別の問題点をはらんでしまっているようにも見えます。
というかクエストの作りににくさも言うほど解消できてないと思うんですよ。だってほとんどのロケーションランダム生成ですもん。NPCが依存できない場所だらけってのは変わってないどころか、一つ一つのワールドがだだっ広く浅くアクセスも面倒となると、以前よりも作りづらい感すらあります。例えばクエスト中発生するNPCが別のロケーションへ移動するという行為だけでもだいぶ手段も範囲も限られちゃいますよね。今まで基本的に徒歩で行けたのものがワールドをまたいでいかないといけない。下手すりゃクエスト受けてNPCが外でたと思ったらすぐ近くの船のってさよならって感じになってしまいますし。一緒にNPCと成り行きでだらだらフィールド散策するって過去作の遊び方は前述の探索の魅力減も相まってかなり難しくなってます。
クエストも同じで星々を股に掛けた壮大なクエストを作れるっていう風に見れば確かにロマンはあるんですが、実態はやっぱりファストトラベルだらけになってしまうので、ロマンの前に現実に引き戻されるんですよね。
そうやって相性の悪いものを無理やり一緒にしようとがんばって過去作の良かったところを犠牲にし続けている感が最近のベセスダにはあって、ひょっとしてベセスダって拠点構築要素を何が何でもつけなきゃいけないっていう呪いか何かにかかってるんじゃないか、なんて思ったりもしています。ここ10年以上にわたってずっとマインクラフトのケツを見ておっかけてる感じがするというか、いやあんたのゲームはマインクラフトじゃないじゃん、って。マインクラフトを求めてベセスダゲーやってたわけじゃないし。しかもそんなにクラフト要素がクオリティ高いかっていうとそうでもないし。自分の持ち味を生かさずに殺してまで劣化コピーを作ることに力入れるのはよくわからない。それともクラフトをRPGと勘違いしてるってことはないよな?
拠点要素なんてなくてもいいんだけどなぁ。ベセスダゲーでやりたいものじゃないし。RPGじゃないですかベセスダのゲームは。私個人の願望を言えばまたオブリみたいなゲームがやりたいってだけだしな。
ベセスダさん次はTES6っすよね。拠点なくてもいいんで、もうIP分けませんか?(提案
総評:光るものはあるけれど、微妙
総合評価 5/10
面白くないわけではないけどお勧めできるわけでもない。正直にいうとちょっと退屈かも…強いて言うならロマンゲー。それ以上でも以下でもない感じです。
今のところ、ファストトラベルしないとどうにもならないシステムと探索が面白くないのが致命的です。まだまだ全然序盤なのでストーリーの面白さなど長期プレイした場合の感想を判断はできませんが、それ以前にシステムの問題でそのスタートラインにすら立つのが難しいという状態。せめて一つの惑星内で何十時間も彷徨いがいのあるユニークなロケーションがあるような、まぁつまりSkyrimやオブリみたいな広大な惑星があったらよかったんですが、調べてみてもどうやらそんな惑星はなさそうです。
宇宙を舞台にしたことや宇宙を星系レベルで探索するというコンセプトは何度も言いますがロマンがあってすごく良いのですが、良いのと面白いのは違うというか、それを冒険というものにまでうまく落とし込めてない感じ、という感じでしょうか。とはいえ惜しい感じなんですよね。いろいろと不便な要素が多すぎていいところがあっても埋もれてしまっている感があります。
探索に重きを置く人やストーリーに没入感を求める人、世界観に浸りたい人にはあまりお勧めできない感じです。
一方、サンドボックスとしてなら楽しめる要素だらけだとも思います。Fo4と同じ感想になってしまった…広大な宇宙で惑星を自分の思うままに開拓して遊ぶという事に魅力を感じるならお勧めできると思います。それほどファストトラベルもしないでしょうしね。
とはいえファストトラベルの問題が仮に解決したとしたらいろいろと問題が解決してかなりポテンシャルはあるとも言えそうです。となると重力ワープでこう…ブワーってやったら別の惑星にシームレスに行く感じの実装がされるまでとりあえず置いとく、なんて判断もありかもしれない、という気がしてきました。もちろんそんな実装がされる保証なんてどこにもないですけど…あるいは神MODDER様になんとかしてもらうことをまつか。あるいは今後のDLCでSkyrim並の広大な1つの惑星探索ができるものがくることを期待でもするか。
結局今の仕様で遊んでも面白くなくなることはわかっているので、ならダメ元で実装されることを想定してされない限りはもう遊ばない、とした方が結果的に最もゆーざーえくすぺりえんす的によろしいかもしれないな…と。
現状おすすめできることがあるとしたら「寝かせておくこと」でしょうかね。
余談:オブリビオンの何が面白かったのかというと
余談ではありますけどタイトル回収的な。ここにFo3も含めてもいいでしょう、NVはObsidian製なので除外します(名作ですけどね)。
「オブリオブリ言うやついるけど何が面白かったん?」という疑問について私なりに書いてみます。
Starfieldのゲームプレイ動画が初めてベセスダの公式Youtubeチャンネルで公開されたとき、私も含めオブリみたいなストーリーの面白いベセスダゲームがまたやれるんじゃないか、と感じた人もそれなりにいるんじゃないかと思います。その一つが会話システムの原点回帰。

会話システムの作りはオブリ、FO3を思い起こさせるもので、このスタイルの何がいいってNPCの顔を覚えやすくて親しみがわくところなんですよね。感情もよく読み取れますし、よりイマーシブです。この点にノスタルジーを感じ、昔のベセスダが戻ってきたのではないか、なんて私はちょっと思いました。
ただ、このポイントの素晴らしさはその下地である世界観の魅力と何よりストーリーの面白さに裏打ちされているものであったように思います。
クエストを通じてかかわる様々なNPCたちのいろんな言動や表情を通じてキャラクターに愛着がわいてどんどん好きになっていくんですよね。最初はなんてバタ臭いゲームだ、とそのビジュアルに面を食らっていたのに(オークとかほぼ〇ュレックだったし)、気づけばもうそんなことどうでもよくなってましたから。
いろんな連中とキャッキャウフフのしたなぁという思い出をオブリやFo3なら今でも思い出せるんですが、それはやっぱり下地に面白いストーリーがあったからだと思います。タマネギとかスティッキーとかはわかりやすい例ですけど、ほかにも暗殺ギルド幹部のルシアンとか戦士ギルドのモドリンとかの堅物なキャラにすらも豊かなパーソナリティがあって本当に魅力的なキャラクターでいっぱいでした。そういえば確認してないんですが、Starfieldって生活AIあるんでしょうか。なんかあまりそれを感じなかったもので。これもNPCたちにユニークな性格を与えて演出していた素晴らしい要素でしたね。
オブリにおいてはゲームシステムはチープでもっさりとしていて制限が多くてアクションゲームとしてみるともう今では遊んでられないくらいのアレですが、その中で色々と工夫をしてプレイヤーを楽しませようとする試みがあって、特にクエストが光っていました。
例えば盗賊クエストの最後の大泥棒の脱出で盗んだある特別な靴を履いて後者から落下することで落下死をま逃れて脱出できたり(もしくは運動を上げて高所からもダメージを受けないようにする)闇の一党クエストで閉鎖空間に閉じ込められて5人のNPCを好きな順番でばれずに殺していくという、拠点構築ストーリーとは関係のないところでではなく“クエストや冒険の中”でプレイヤーの創意工夫の余地、欲求を刺激するしかけが作られていたことがすごく重要な役割を果たしていて、ゲーム側の進行とプレイヤー側の自由度がうまいこと調和してすごく引き込まれる造りになっていたんですよね。
ちょっとしたサブクエさえゴブリン退治の兄弟や、ダルマちゃん救出作戦などぽっと出脇役レベルのキャラやクエストですら魅力的なのは、彼らと少しの間でも同じ世界を共有して冒険し、ドラマをプレイヤーが作っていけたからだとも思います。クエストログも「あなたは〇〇に潜入した、〇〇はこれから〇〇に行く予定らしい。〇〇のあとをつけ〇〇の秘密に迫ろう」みたいなゲームマスターの語りみたいな凝った内容でした
そんな様々なクエストの演出の部分がイマーシブというか冒険しているという感覚を良く演出してくれた上に、それをさらに彩る様々な派閥に様々な文化、そして価値観、バックストーリーを持ったNPCが存在し、いいやつもいればクソみたいなやつもいたりあたおかだったりいろんなやつがいて、そんな彩緑の連中が寄り集まってストーリーが作成されていてファンタスティックな世界が構築されていたわけです。
オブリのクエストってちょっとオムニバスな短編小説っぽい面白さがあるんですよね。複数のライターさんが書いてるんじゃない?って感じで。オブリはやたらといろんな意味でキャラクターが濃く、アルゴニアンメイドだのオブリ三大美人だの、例のウッドエルフ達だの(ゴシャァ だのネタにも事欠きません。
しかしそのセンスがSkyrimあたりからどこかにいってしまって、すっかり淡泊になってしまったように感じます。Skyrimはシステムが洗練されグラフィックや地形、景観などは雪国であることを差し置いても地域ごとに差別化されよく作りこまれており美しい世界を構築してはいたのですが、クエストログの簡略化やステータスの廃止(スキルポイントと体力、マジカ、スタミナのみ)など、ストーリーなどを筆頭にRPG要素が縮小されてしまい、それはFo4と新作をリリースする事ごとに単純化され、代わりにアクションや建築などのマイクラ的な要素を売りにして、おまけみたいな感じになっていきました。
「ベセスダゲーはMODありきのゲーム」なんて言われてますけどその血色はオブリとSkyrimでも全然違うというか、まずMODの前提としてオブリはクエストは面白いんだけどシステムがクソっていう感じだったと思うんですよね。ほかにもグラフィックとかキャラクターモデルとかモーションとか、そういったアズセット周りです。
なのでそういったシステム面の向上MODを入れて「よーしもう一回最初から遊ぶか!」とクエストをまた遊ぶんですよ。キャラクタービルドも多様でしたし、いろんななりきりプレイもできてRPGとして遊べる要素も幅もたくさんあったのでいろんな周回プレイができて楽しかったですね。主人公の素性がクヴァッチの英雄っていう”薄さ”っていうのもよかったです。メインクエストすら実際的な主人公はマーチンで自分は一緒に旅してきた良き友人という立ち位置でしたし。何者にでもなれる自由度があった。
Skyrimはというとシステム面がきれいになったもののクエストがアレになったのか、MODを入れてももう一度最初からクエストを…というよりはさらにシステム面を突き詰めてアクションゲームとして遊ぶとか、キャラメイクで顔作りまくってSSとりまくったりとか、MOD動作確認ゲーとして遊ぶか、そんな感じでした。クエストなどはやらずただあてもなく放浪して遊ぶ一種のシミュレーションゲーみたいな遊び方ですね。ただSkyrimはダンジョン内でクエストが始まるもの多く、そのあたりは遊びやすかったように思います。ただ3Dモデルやモーションなどのベースゲームの出来自体はオブリからは比べ物にならないくらい進化したのでMODの下地としてのポテンシャルはすさまじく未だに新しいMODが開発され続けてるんですよね。(Skyblivionめっちゃ楽しみですね!)なので遊んだ時間はSkyrimが一番ダントツで長いのですが、「これでクエストもおもしろかったらな…」なんて思ってしまったりすることも多かったです。RPG要素の単純化もそうですが、ドラゴンボーンという素性がちょっと重いのも遊びににくいところだったり。マーチンみたいな別NPCがドラゴンボーンだったらなぁ。自分はただの囚人でいいです。

とまぁ、これくらいオブリはオブリ好きな私の中ではいろいろと印象深く、もうほぼほぼ信仰なわけです。それをもう一度だけでもいいから味わいたい!そういう願望がいまだにあるんですよね。
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まとめると、タイトルの「Starfieldはオブリのようなゲーム」かという点ですが、おそらく全然違うゲームです。やれることがたくさんありますし、確かにいくつかの要素は昔のベセスダに戻った感もあるゲームですが、オブリファンが求めているのは拠点構築や大量のお使いクエストという物量ではなく、多種多様な冒険が楽しめるRPGのオムニバスななんじゃないかと思っています。それを繰り返しプレイできるから「やることがたくさんある」ようにも感じてたんじゃないかなぁと。多分。私だけかしら…
多くの人に長く遊べて愛されるゲームを作りたい、みたいなことをベセスダ入っていたと思うんですけど、それって別にクラフトや自動生成ダンジョンと薄めたお使いダンジョンっていう物量で時間をつぶせるゲームをもとめていたかっていうとそんなことはなくて。RPGなんすよ。もっとRPGとして作りこんでくれ。いろんなキャラシートで何度も遊ばせてくれ。モアダイバーズクエスト、モアアールピージーエレメント、プリーズ!
と、まぁそんな感じでオブリ的な面白さを求めても肩透かし…かもしれない。まだ私自身ちゃんと遊んでないのでよくわかってませんのでひょっとしたら案外楽しめたりする何かがあるのかも…。Fo4みたく「なんだよ結局この世界空っぽじゃねーかよ!」と虚無感につつまれるみたいな感じになったらやだなぁと身構えてます…TES6も正直不安ですね。またクラフトもりもりのゲームにパワーアップしてるんじゃないかって。で代わりにRPG要素はさらにしょぼくなって、と…なんてことにはならないことをせいぜい祈っておこうと思います。
またもう少し遊ぶことができて評価が変わってきたらまた更新する予定です。
あと全く関係のない余談ですがRPGつながりで、Baldur’s Gate 3がヤバイです。ほんとよく作ったなこんなのって感じです。一体何週遊ばせる気なんだろうっていうくらい作りこみがすごい。これは素直にうれしい悲鳴でした。思えばウィッチャーといいディヴィニティといいディスコエリジウムといいなんでベセスダ以外のデベロッパーでベセスダに求めていたようなものがポンポンでるのか、うれしいやらかなしいやらですが…その記事はまた後日書こうと思います。
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